AI切り抜きツール比較
料金は「元動画1分あたり」で見ると分かる

長時間の動画から見どころを自動で切り出すAIツールは、この1〜2年で一気に選択肢が増えました。ところが各社の料金ページを並べても、片方は「月◯分」、片方は「月◯クレジット」、さらに別のところは「ショート1本あたり◯円」と単位がバラバラで、そのままでは高いのか安いのか判断できません。

この記事では、すべての料金を「元動画1分あたりいくらか」に揃えて比較します。取り上げるのは Opus Clip、KIRARI、AlphaCut、そして切り抜きAIの4つです。

結論:まず「1分あたり」に揃えて見る

先に要点をまとめます。

  1. 01

    月額ではなく「元動画1分あたりの単価」で比べる

    月額が近くても、プランに含まれる処理量は数倍違うことがあります。今回の4ツールを揃えて計算すると、単価はおよそ ¥2.2〜¥16 の範囲に分布していました。

  2. 02

    単価の安さは「処理量あたりの安さ」でしかない

    単価が高いプランは、多言語字幕・B-roll・話者追尾・テンプレートといった機能に投資しています。単価だけを見て優劣は決められません。長尺をたくさん流すなら単価が、仕上がりの作り込みを重視するなら機能が効いてきます。

  3. 03

    決め手になるのは結局「どこを切るか」の精度

    どのツールも無料枠を用意しています。自分の動画を1本通してみて、AIが挙げた候補に納得できるかを先に確かめるのが、いちばん確実な選び方です。

なぜ月額だけでは比べられないのか

料金の比較がしにくい理由は、各社が採用している課金単位が違うことにあります。

課金の型採用例表示のされ方
分数制切り抜きAI / AlphaCut「月◯分まで処理」と、そのまま分数で示される
クレジット制Opus Clip / KIRARI「月◯クレジット」。1クレジットが何分に相当するかは各社で異なる

もっとも、単位が違うだけで考え方は共通しています。今回の4ツールはいずれも、出来上がったショート動画の本数ではなく、投入した元動画の長さを基準に消費量が決まります。1時間の配信から5本作っても20本作っても、減るのは1時間分です。

そこで、クレジット制のツールは公式に示されている換算レートを使って分数に戻し、全社を「元動画1分あたり◯円」に揃えます。ドル建てのツールは$1 = ¥160で円換算しました。

4つのツールの特徴

料金の前に、それぞれが何を得意にしているのかを簡単に整理します。どれも狙っている使い方が違うので、単純な上位互換の関係にはありません。

切り抜きAI円建て・分数制のシンプルな課金

長時間の動画をアップロードすると、AIが面白い箇所を検出して字幕付きのショート動画を生成します。課金は「月に何分の元動画を処理できるか」だけで表現していて、生成本数による追加消費はありません。日本語UI・円建てで、ブラウザ上の編集画面で字幕やレイアウトを調整してから書き出せます。

向いている日本語の動画を、分かりやすい料金体系でまとめて処理したい人

Opus Clip多言語対応と編集機能の広さ

この分野で最も知名度の高いツールのひとつです。20以上の言語の字幕生成、バイラルスコアによる候補の並べ替え、AI B-roll、Premiere Pro / DaVinci Resolve への書き出しなど、機能の幅がとにかく広いのが特徴です。SNSへの自動投稿やスケジューラーも備えています。

向いている英語圏を含む多言語で発信していて、編集機能の幅を重視する人

KIRARI配信の切り抜きに特化

VTuberや配信者の長時間配信を対象に、チャットの盛り上がりや会話の流れから見どころを探すことに振り切ったツールです。「配信分析だけ」と「Shorts制作まで」でクレジット消費が分かれているため、まず候補だけ見たいという使い方ができます。字幕・レイアウトを保存するマイプリセットは Creator 以上で利用できます。

向いている配信アーカイブから継続的に切り抜きを出していく人・チーム

AlphaCut日本語UIとテンプレート

YouTubeリンクの入力またはファイルのアップロードから、ハイライト抽出・自動字幕・無音カットまでを行います。5種類のデザインテンプレート、冒頭に置くAIナレーション(フックボイス)、話者の自動追尾など、仕上がりを整える機能が揃っています。円建てで、サブスクとは別に分数クレジットの都度購入もできます。

向いているテンプレートで見た目を整えたい人・都度払いで使いたい人

料金プラン一覧

各社が公開しているプランを、そのままの単位で並べます(2026年7月28日時点、月払いの金額)。

切り抜きAI

プラン月額処理量
Free¥0計30分まで
Starter¥980月250分
Pro¥1,980月600分
Business¥9,980月3,500分

金額はすべて税込。生成本数による追加消費はありません。

Opus Clip

プラン月額クレジット
Free$0月60
Starter$15月150
Pro$29月300
Business個別見積りカスタム

1クレジット = 元動画1分。Pro は年払い($208.8/年・年3,600クレジット)を選ぶと実質単価が下がります。

KIRARI

プラン月額クレジットShorts制作の目安
Free$0体験1回1本お試し
Starter$960約6時間
Creator$24200約20時間
Pro$49500約50時間
Studio$991,200約120時間

Shorts制作は1時間あたり10クレジット(見どころの分析を含む)。見どころの確認だけなら1時間あたり6クレジットで、より多くの配信を確認できます。

AlphaCut

プラン月額処理量本数の目安
Free¥0計30分15本
Basic¥790月50分月25本
Pro¥2,190月150分月75本
Business要問合せカスタム

年払いにすると Basic ¥658/月・Pro ¥1,825/月。サブスクとは別に、分数クレジットの都度購入(10分 ¥170〜)もあります。

元動画1分あたりのコストで比較

ここまでの数字を、すべて元動画1分あたりの円に揃えたのが次の表です。各社の「入門有料プラン」と「最上位プラン」を並べています。

ツール入門有料プラン1分あたり上位プラン1分あたり
切り抜きAI¥980 / 250分¥3.92¥9,980 / 3,500分¥2.85
KIRARI¥1,440 / 360分¥4.00¥15,840 / 7,200分¥2.20
AlphaCut¥790 / 50分¥15.8¥2,190 / 150分¥14.6
Opus Clip¥2,400 / 150分¥16.0¥4,640 / 300分¥15.5

ドル建てのプランは $1 = ¥160 で換算。KIRARI はShorts制作(10クレジット/時)でフルに使った場合の分数に換算しています。年払いを選ぶと AlphaCut は ¥13.2〜¥12.2/分、Opus Clip Pro は約 ¥9.3/分 まで下がります。

この表から読み取れることは、大きく2つあります。

ひとつは、単価には7倍前後の開きがあること。同じ「AIで切り抜くツール」でも、月に何時間流せるかという観点では別カテゴリと言えるくらい設計が違います。

もうひとつは、安い側の2つも、単価の下がり方が対照的であること。KIRARIは上位プランに行くほど単価が下がり、最上位のStudioでは¥2.20/分と今回のなかで最も安くなります。一方切り抜きAIは入門プランの時点で¥3.92/分と、月¥980から始められる価格帯に単価の良さを寄せています。月に何時間処理するかによって、有利なツールは入れ替わります。

単価の差は「何の差」なのか

単価が高いツールが割高、という単純な話ではありません。上の表で単価が高く出た2つは、その分を機能に振り分けています。

もうひとつ、料金表には出てこない差として為替があります。Opus ClipとKIRARIはドル建てのため、円安が進むと支払額もそのまま増えます。長期で使う前提なら、円建てかどうかは地味に効いてくる要素です。

用途別の選び方

ここまでを踏まえて、使い方ごとの目安を整理します。

こういう使い方なら候補理由
英語・多言語で発信するOpus Clip対応言語数と編集機能の幅が広い
配信アーカイブを継続的に切り抜くKIRARI配信特化。長時間を回すほど単価も効いてくる
テンプレートで見た目を整えたいAlphaCutデザインテンプレートとAI音声機能
日本語の動画を、月のコストを読みやすく回したい切り抜きAI円建て・分数制で、入門プランから単価が安い
まず月に数本だけ試したい各社の無料枠30分前後の無料枠がある。精度の確認が先

なお、これらは排他的な選択ではありません。見どころの検出だけ得意なツールで候補を出し、仕上げは別の編集ツールで、という組み合わせも普通に成立します。

契約前に確認したい3つのこと

  1. 01

    自分の動画で無料枠を使い切ってみる

    AIが挙げた候補に納得できるかは、ジャンルや話し方でかなり変わります。デモ動画ではなく、実際に投稿している動画で試してください。ここが合わないと、他の機能がどれだけ充実していても使い続けられません。

  2. 02

    月に何分の元動画を流すかを先に見積もる

    「週2本 × 60分の配信」なら月480分です。この数字が決まって初めて、どのプランが自分にとって割安かが計算できます。逆にここが曖昧なまま上位プランを契約すると、単価の良さを使い切れません。

  3. 03

    繰り越しの有無と有効期限を確認する

    月ごとの付与分が翌月に繰り越されるかは各社で扱いが違い、繰り越されない設計も一般的です。投稿ペースにムラがある場合は、余った分がどうなるかを事前に確認しておくと安心です。

よくある質問

Q. AI切り抜きツールの料金は、どこを見て比べればいいですか?
A. 月額だけでなく「元動画1分あたりいくらか」に換算して比べるのが分かりやすい方法です。各社ともプランに含まれる処理量が大きく異なるため、月額が近くても実際に処理できる分数は数倍違うことがあります。
Q. クレジット制と分数制は何が違いますか?
A. どちらも元動画の長さを基準に消費する点は同じで、表示の単位が違うだけのことが多いです。クレジット制は用途ごとに消費量が変わる場合があるため、換算レート(1時間あたり何クレジットか)を先に確認しておくと計算しやすくなります。
Q. 生成したショート動画の本数で料金は変わりますか?
A. 本記事で扱ったツールは、いずれも生成本数ではなく元動画の長さを基準に課金します。1時間の動画から5本作っても20本作っても、消費するのは1時間分です。
Q. 無料プランだけで運用できますか?
A. 各社とも無料枠は30分前後(または体験1回)で、継続運用には足りない設計です。まず無料枠で「どこを切り抜くか」の精度が自分の動画に合うかを確かめ、そのうえで有料プランを選ぶのが現実的です。
Q. 海外製ツールと国内製ツールで気をつける点はありますか?
A. ドル建てのツールは為替で実質的な支払額が変動します。また日本語の文字起こし精度や、日本語の字幕改行の扱いはツールごとに差が出やすい部分なので、実際の動画で試して確認するのが確実です。

まとめ

切り抜き動画の運用でいちばん時間を取られるのは、実は編集そのものではなく「長い動画のどこを切るか」を探す作業です。どのツールを選ぶにしても、その工程をAIに預けられるかどうかが、続けられるかの分かれ目になります。

切り抜きの背景にある権利や収益の仕組みについては、切り抜き動画はなぜ許される?MCNが支える収益分配の仕組みを解説もあわせてご覧ください。

About the author

この記事は、AIハイライト検出ツール「切り抜きAI」の開発チームが執筆しています。長時間の動画から見どころを自動で検出し、字幕付きのショート動画を生成するサービスを開発・運用する中で得た知見をもとに、切り抜き動画にまつわるテーマを整理しています。

本記事は自社サービスを比較対象に含みます。料金・仕様は2026年7月28日時点で各社が公式サイトに公開している情報をもとに記載しており、最新の内容は各社の料金ページをご確認ください。

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